テーマ:勉強会memo
3剤を配合したCOPD(慢性閉塞性肺疾患)治療薬
製造販売承認年月日が2019年3月26日
発売日は2019年5月22日
製品名 テリルジー100エリプタ
一般名 フルチカゾンフランカルボン酸エステル100μg/ウメクリジニウム臭化物74.2μg/ビランテロールトリフェニル酢酸塩40μg
(吸入ステロイド/長時間作用性抗コリン薬/長時間作用性β刺激薬)
効能・効果 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
用法・用量 通常、成人にはテリルジー100エリプタ1吸入(フルチカゾンフランカルボン酸エステルとして100μg、ウメクリジニウムとして62.5μg及びビランテロールとして25μg)を1日1回吸入投与する。
収載時の薬価 30吸入:8692.8円、14吸入:4107.4円
COPDの薬物療法の中心は気管支拡張薬ですが、COPDに喘息が合併するACO (asthma and COPD overlap)の患者さんは、15~20%程度と想定されています。この場合はICSを併用するため、コンプライアンス(3剤同時・1日1回)や薬価の点でも有用な薬剤と考えます。例外的な取扱いにより、14日以上の長期処方が可能です。
ACO診断基準における喘息の特徴
1. 変動性(日内・日々・季節)あるいは発作性の呼吸器症状(咳・痰・呼吸困難)
2. 40歳以前の喘息の既往
3. FeNO>35ppb
4-1)通年性アレルギー性鼻炎の合併
-2)気道可逆性(1秒量≧12%かつ≧200mLの変化)
-3)末梢血好酸球数>5%あるいは>300μL
-4)IgE高値(総IgEあるいは吸入抗原)
1,2,3の2項目 あるいは
1,2,3のいづれか1項目と4の2項目以上
(COPD 診断と治療のためのガイドライン第5版2018より)
エリプタ製剤
製品名 | 成分 | 規格と容量 | 適応 |
アニュイティ | FF | 100μg30吸入、200μg30吸入 | 気管支喘息 |
アノーロ | UMEC+VI | 7吸入、30吸入 | COPD |
エンクラッセ | UMEC | 7吸入、30吸入 | COPD |
レルベア | FF+VI | 100μg14吸入、100μg30吸入 200μg14吸入、200μg30吸入 | 気管支喘息、COPD 気管支喘息 |
テリルジー | FF+UMEC+VI | 10吸入、30吸入 | COPD |
FF:フルチカゾンフランカルボン酸エステル
UMEC:ウメクリジニウム臭化物
VI:ビランテロールトリフェニル酢酸塩